【英会話】(2)現在形は現在のことではないみたいです。その①
ノーファイトです。
その昔、"What do you do ?" の 日本語訳は「あなたの職業は何ですか?」と習いました。
What do you do ?のなかに「職業」に関連する単語が入ってないのに、どうして?と思いながらも、結局は丸暗記をしたものです。
ですが、関先生のスタディサプリの講義で「現在形とは何か」を学んで、ようやく謎が解けました。
過去形は過去のことだが、現在形は現在のことではない。
少し遠回りになりますが、最初は日本語で考えてみます。
①過去形「僕は同級生の女性に告白した」
②現在形「僕は同級生の女性に告白する」
この二つの文章を比較して、そのニュアンスを考えてみます。
①は、僕は同級生のある女性に、いつかはともかく、「過去に告白した」という、とてもわかりやすい過去の事実です。
問題は現在形の②です。
「僕は同級生の女性に告白する」って、どういう意味でしょう?
僕は同級生の女性に「現在、告白する」という現在の事実じゃなそうですよね。
ではどういう意味でしょうか。
なんども読み返してみると、ニュアンスがわかってくると思います。
「僕は同級生の女性に告白する」
「僕は同級生の女性に告白する」
「僕は同級生の女性に告白する」
いかがですか? どうやら、僕は同級生の女性に「いつも」告白する、というニュアンスが伝わってきませんか?
つまり、もう癖みたいに、とにかく同級生の女性に告白してしまう、そういうイメージになりませんか。かなりチャラい男です(笑)。
日本語でも、現在形は現在の事実を言っているわけではないこと、わかりますよね。
文法書で確かめてみる。
英語も同じのようです。
昔、英文法の時間に「現在形の用法」ということで、次のようなことを覚えさせられました。
①習慣 I go to school. 私は学校に通ってます。
②普遍の真理 The sun rises in the east. 太陽は東からのぼる。
③確定した未来 The train arrives at nine. その電車は9時に着きます。
確認ですが、どの英文も現在のことを言っていません。
①いま学校に向かっているのではなく、自分は毎日学校に通っていると言ってます。
②夜の夜中に、「太陽は東から昇る」と言うことはありえます。
③朝の6時に、「その電車は9時に来ます」と言うこともあり得ます。
現在形は現在のことを言うのではないということを、「習慣」「普遍の真理」「確定した未来」という3つの用法に区分して、覚えさせらてきたわけです。(まぁ、そういう風に分類するのが英語学者の仕事なんでしょうが・・・)
ネイティブの頭の中の「現在形」
さて、ネイティブの頭のなかで、これは「習慣」だから現在形を使う、これは「普遍の真理」だから現在形を使うというような整理が行われているのでしょうか?
ネイティブの頭の中を見たことはないので、断言はしてはいけないのですが、おそらくそのようなことないでしょう。
どうやら、ネイティブの頭のなかでは、現在形は「昨日も、今日も、明日も」しているというニュアンスのようです。この文章を入れ込んで、直訳調にしてみると、以下の感じです。
①I go to school. 私は(昨日も、今日も、明日も)学校に行く。
②The sun rises in the east. 太陽は(昨日も、今日も、明日も)東からのぼる。
③The train arrives at nine. その電車は(昨日も、今日も、明日も)9時に着く。
いかがですか? この訳で意味は伝わりませんか?
現在形は「昨日も、今日も、明日も」のことを指しているということさえ理解できれば、「習慣」だの「普遍の真理」だの「確定した未来」だのという、面倒なことは覚えなくていいわけです。
現在形は「昨日も、今日も、明日も」のことを指しているのは日本語でも同じということは、最初にあげた例でも確認できます。
「僕は同級生の女性に告白する」 がチャラい感じがするのは、「僕は同級生の女性に昨日も、今日も、明日も告白する」という意味であることを、日本語ネイティブの私たちには理解できるからです。
以上のことを踏まえた上で、what do you do? の話を次回いたします。