【英会話】(9) 冠詞 Do you eat a chicken?
ノーファイトです。
前回と前々回は英語の定冠詞のtheについて書きました。
冠詞とそれがひっつく名詞の世界は結構広いようです。なので、私が理解できていることは、ほんの一部です。
ですが、私たちがやってしまうような間違いを、今回は不定冠詞の a で説明しようと思います。
Do you eat a chicken?
こう聞かれて、あなたはなんと答えますか?
私なら、"No" と答えます。 ケンタッキーのフライドチキンは好きですし、焼き鳥も大好きですが、上の英文のように尋ねられれば、「いいえ」と答えます。
なぜなら、「あなたは鶏を一羽たべますか?」と尋ねられているからです。
他方、Do you eat chicken? と尋ねられれば、私はYesと答えます。フライドチキンも焼き鳥も食べますから。
可算名詞と不可算名詞
もうお気づきの方も多いと思いますが、上でとありあげているのは名詞の数えられる・数えられないというお話です。
water や bread は数えられない。よって、「一つ」という意味の a はつけず、ハダカで使うというものでした。
試験に出そうな不可算名詞、必死で覚えた記憶があります。
しかし、関正生先生によると、不可算名詞の核心的な意味は、「切っても性質が変わらないもの」ということでした。
予備校のテレビCMで関先生が登場して、次のように説明していました。paperは不可算名詞、破ってもpaperだから! なるほどと思いました。
chicken か a chicken か?
ですが、実際に面倒くさいのは、ある単語が可算名詞と不可算名詞という二種類の意味をもつ場合です。
(たとえば、paperには論文という意味もあります。論文は破ってしまうと読めません。ですので、この意味の場合は可算名詞。a paper とか papers というように使います。)
冒頭にあげたchicken はその例です。
ある英和辞典によると、chicken は
①可算名詞 鶏
②不可算名詞 鶏肉
とありました。
なので、
①可算名詞の場合、一羽の鶏は a chicken ですし、たくさんいれば chickens と複数形にします。
ですが、
②不可算名詞の場合 つねにハダカでchickenとなります。
そして、使い分けの方法は、やはり「切っても性質が変わらないか、変わってしまうか」です。
鶏は、切ったり叩いたりすると、もう鶏ではなく、鶏の死骸ということで、性質が変わっているということなのでしょうね。わかりにくいですが、たとえば、自動車とか本とかは、真っ二つにしてしまうと、もう自動車でも本でもないですよね。それと同じように考えるといいのだと思います。つまり、「鶏」という意味のchickenは、極端な話切り刻めば鶏ではなくなるので、可算名詞です。
他方、「鶏肉」は、いくら切り刻んでもやはり鶏肉です。ですので、鶏肉という意味のchickenは不可算名詞です。
ちなみに、可算名詞は文字通り数えられるので、ボリュームは「数」で測定されます。1個、2羽、3隻、4本とかです(この日本語の単位は面倒ですが、美しいなとも思います、モノに人格を認めているのでしょうか・・?)他方の不可算名詞は数えられないので、ボリュームは「量」で測定されます。
英語のネイティブはびっくりする
可算名詞と不可算名詞の違いに私がこだわっているのは、両方の意味をもつ名詞の場合、ときに英語のネイティブを驚かせることがあると聞いたからです。
I ate a chiken last night.
本人は夕べ、焼き鳥を食べたというくらい気分言っているのかもしれません。
しかし、英語のネイティブには「昨日、生きた鶏を一羽食べた」と聞こえ、びっくりするということです。(ただし、日本人の英語に慣れてくると、意味を忖度して理解するようになり、驚かなくなるそうです。)
関先生がどこかであげていた例では、こんな感じでした。
どちらの彼女がかわいい?
① My girlfriend ate a watermelon yesterday.
② My girlfriend ate watermelon yesterday.
①のwatermelonはまさにスイカという意味で可算名詞として使われていますが、②のwatermelonはスイカの果肉という意味で不可算名詞として使われています。
大食いの①の彼女も、ある意味で可愛いかもしれませんが、一般的には②の彼女の方が可愛いように思います。
食べる、食べないという話題で名詞を使う場合、可算として使うか、不可算として使うかは、かなり重要なようです。お互いに注意しましょね。