【旅行】マレーシアに家族でパック旅行してきましたが、「インスタ映え」はしませんでした^^
ノーファイトです。
予定していた家族でのマレーシアパック旅行に行ってきました。
マレーシアには初めて行きました。人心は穏やかで、少なくとも今年の日本よりも涼しかったです。マレーシアには他にも良いところはたくさんありましたし、急激に経済成長した国の陰の部分についての感想もあります。機会があれば書いてみたいです。
海外へのパック旅行は今回が初めてです。これまでは、このブログを読んで下さる方の大部分がそうだと思うのですが、自分で飛行機とホテルを手配、現地でも(半日限定のツアーに参加することはあっても)基本は自分たちの判断で行動してきました。
ですが、人生で一度くらいはグループツアーに乗っかるのも、それ自体が良い経験だと思い、参加した次第です。
ですが、これで卒業しようと思います。
今回は少し毒を吐くかもしれません。たった1回の経験ですので、見当違いの毒を吐くかもしれません。
団体旅行は、団体旅行ではなく団体移動でした。
現地ではバスで移動しました。基本は、
30分から1時間のバス移動 → 20分から30分の観光
です。
この繰り返しです。
観光先の施設(美術館、モスクや教会、歴史的建造物)には入りません。お土産店への強制連行以外は、外から眺めるだけです。
(お土産店への強制連行は旅行代金を安くする効果があるようなので、それ自体は仕方がないと思っています)
ガイドさんも「道が混んでいたので、ここには少ししか居ることはできません。でも安心してください、写真をとる時間はありますから」というようなことを何度も言っていました。
参加者は私たちを含めて30人。私たち家族以外の方々がどう思ったは知りませんが、わりと多くの方が、「インスタ映えするね」と言いながら、観光施設を背景に様々なポースをとって写真を撮り合っていました。
彼らにはマレーシアという国はどのような国として心に刻まれたのでしょう・・・
旅行先はあなたの引き立て役です。
インスタ映え、私は一度も口にしたことがない言葉です。もちろん、聞いたことは何度もあります。
この言葉は、自分を主役にして、自分以外は自分を可愛く見せるための引き立て役にするときに使う言葉なんだということが今回わかりました。
有名なモスクがあるとします。両手で大きな輪っかをつくります。そして、その輪っかの中にモスクが入るようにアングルを決めて、写真をとってもらいます。
日本でしたら、輪っかに入るのは、富士山でしょうか? スカイツリーでしょうか? 通天閣でしょうか?
いずれにしても、これらすべての対象は自分を可愛く見せるための引き立て役なんだと思いました。主役はあくまでも自分なんですね。自然や文化、そして社会、要するに自分以外のものに対する関心と敬意がないんだなと思いました。
ですので、モスクなどの訪問先の中に入れなくても問題はないんだと思いました(下手に入ると、撮影禁止で、インスタ映えできないかもしれないですし^^;)
参加者は、依存心の強い人が多かったです。
パック旅行ですから、基本はガイドさんの言うとおりに行動します。私たち家族もそうしました。大人しく言われたとおりに行動する、これがパック旅行の原則であることは私も承知しています。
ですが、各自が勝手に行動できる自由時間があります。たとえば最終日、私たち家族は夕方ホテルを出て、夜11時まであちこち行きました。そしてその間、限られた範囲ではありますが、マレーシアというのはこんな感じの国なんだなと思うようになりました。
ところで、この団体旅行の参加者は様々でした。私よりも高齢の女性グループもしくは単独の女性、家族、比較的若い2人組の女性などです。
彼らの中には、自由時間に私たち家族に付いてこようとする人たちがいました。「これからどこへ行くのですか?」「自由時間、仕切ってくれませんか?」「ついて行っていいですか?」などなど、表現は様々ですが、旅慣れて英語が話せると判定された私に、ガイドの役目をさせようとしてきました。
ご高齢の方は仕方がないかと思いますが、私よりも若い方が私たちに乗っかろうとするのには驚きました。
適当な理由をつけてすべて断りました。
私(たち)の旅行は基本は右往左往です。目的地を決めていてもたいてい道に迷います。タクシーでぼられることもあれば、電車で方向を間違えることもあります。30分くらい迷いながら歩くのはざらです。そして、これらすべてを含めた行動を旅行と認識しています。
ですので、妙に親切心を発揮して、彼らに「付いてきてもいいですよ」と言えば、かなり高い確率で文句を言われたことでしょう。彼らは旅行を、自動的に目的地につくものだと認識している可能性が高いと思われるからです。
後で聞いたところでは、彼らの多くは自由時間にホテルのシャトルバスで近くのショッピングモールに行ったとのことでした。
彼らにはマレーシアという国はどのような国として心に刻まれたのでしょう・・・
『農協月へ行く』を思い出しました。
筒井康隆が書いた『農協月へ行く』という小説があります。読んだのはずいぶん昔のことですので、詳細は覚えていません。
ですが、内容は表題通りです。団体旅行をからかったものです。
今回のパック旅行に出かけるまでは、お隣の大国の方々の現在の旅行が、この内容に近いと思っていました。
ですが、日本にもまだそのような旅行があることが、今回よくわかりました。
そして、インスタ映えという魔法の言葉が、それを美化してくれているようです。
とにかく○○○に行きました、そしてあちこちに犬のようにマーキングしました。
その美しいマーキングの別名が、インスタ映えというものなんだなと思いました。
おわりに
今回は、このブログで初めて毒を吐きました。そのくらい衝撃的な経験だったのです。
写真の整理などが終わったら、1回くらいは旅行の内容に触れたいと思います。